共通テストの漢文の勉強法について、市販のおススメ教材を紹介しながら、何をいつまでにやればいいのか、詳しく解説します。
漢字の勉強はマスト
現代文の勉強法のところにも書きましたが、漢文の読解力を高める上で漢字の知識はとっても大事です。
漢文が苦手な人って,漢字に弱い子が多い。
句形ばっかりを集中的に勉強して、漢字に意識を向けられている人はほとんどいません。
漢文って何が厄介かって、熟語の1文字だけを使うねん。どういうことかと言うと…、
己を是とし人を非とするは俗の通弊なり
これはかつてセンター試験に出題された漢文の一節です。どういう意味か分かる?
「是」とは「正しいこと」、「非」は「正しくないこと」という意味で、「憲法問題の是非を問う」といった感じで使われますね。
「俗」は「俗世間」の「俗」です。
「通」は「通称」、「通例」などの熟語から分かるように、「一般的、行き渡っている」という意味。
「弊」はこれは分かるよね、「弊害」の「弊」です。
というわけで、先ほど挙げた例文の意味は
人間は自分のことを正しいと思い、他人を間違っていると判断するが、これは世間で一般的に行き渡っているよくない習慣である
となります。
ポイントは「是」「非」「俗」「通」「弊」の意味をイメージできるか。
こんな風に1文字の漢字から意味を膨らませることができなくて、文意をとれない人がすごく多いんです。
なので、みなさん、漢字の勉強を決して怠ってはいけません!
漢字のおススメ参考書
国語が大事ドットコムでは上の参考書を漢字の教材としておススメしていますが、学校などで配布されているもので代用してもOK。
ほんまに漢字の勉強しっかりやってな。現代文の勉強にもつながるし、語彙力もアップするしほんまにいいことしかないから。

漢文句形
動画授業の視聴
漢字の重要性を認識してもらったところで、漢文句形の話にすすみます。
まず、YouTubeで公開している句形の講座を受講するところから始めてください。
ここで気をつけてほしいことが一つ。
漢文句形は古典文法の知識があることが前提になっています。なので漢文句形の勉強は、かならず古典文法の学習が終わってから始めてな。
高3の1学期中にはすべての動画の視聴を終わらせておきましょう。
動画授業で使用する教材は、動画の概要欄からダウンロードできます。
おすすめ参考書
この参考書は本当におススメ!!何がいいって、まず句形が簡潔にまとめられている点。
他の教材ってちょっと句形の量が多すぎるねんなー。あと、演習問題が充実しているので、しっかり知識が身につく。
そして一番のおススメポイントは、読解問題が演習できること。この条件そなえた参考書、めちゃくちゃ希少です。
この読解問題を通して句形だけじゃなくて、漢文を読む上で知っておいた方がいい単語や知識も覚えられるよ。
本当に本当におススメの1冊です。高3の1学期が終わるまでにやっておいてほしい。

読解演習
おすすめ問題集
『ステップアップノート』で一通り句形の勉強が終わったら取り組んでほしい問題集です。たくさんの文章を読むことで、典型的な文章の型を学ぶことができるよ。
天王寺校と西宮北口校では春期講習で、姫路校では夏期講習でこの問題集の演習および解説講座を開講します(漢文道場)。
独学では学べない漢文読解のコツや知識を習得できるよ。
講座を受講しない人にとっても演習用の教材としてオススメ。高3の10月中には終わらせておこう。

過去問演習
ここからは古文の勉強法で説明したのと同じ話になりますが、漢文もやはり過去問演習が重要。
漢文は古文と比べて似たような展開の話が多いから、できるだけ問題量をこなしておくことが大切になります。
最低でも過去5年分は解いておいてほしいのですが、古文に比べて漢文は出題傾向に変化がないので、余裕があるのなら可能な限り遡って演習してください。
ただこれは古文と同様ですが、知識が頭に入っていないのに問題演習に取り組んでも、力はつきません。
知識が定着していないなと感じた場合は、問題演習の量を減らしてその時間を句形などの確認に充てるべきやで。
以上、共通テストのための漢文の勉強法でした~。