以前からあたためていた企画、卒業生インタビュー。第1弾は絶対この子にお願いしたい、そう思っていた卒業生がいます。
打診したところ、快くOKしてくれたので東京まで会いに行ってきたよ。
うえの
寺田くん
受験のこと、大学生活のこと、将来のこと色々ためになる話をしてくれました。
東大を志望した理由・きっかけ
うえの
寺田くん
うえの
寺田くん
寺田くん
それで「目指せる成績ってことなんかな」って意識しだして、今思えばきっかけはそれやったと思います。
なるほどねー。すごいな、淳平くん(=松村先生)めっちゃ影響与えてるやん。
単に受験で点数とれたらいいや、って感じではなくてちゃんと数学に向き合ってる感じでした。数学に関して言えば、高1の段階で東大には合格できるなという感じはありましたね。
数学に関しては、松村先生のお墨付きだった寺田くん。こうして高1から東大を目指す受験生としての生活が始まるのです。
寺田くん
国語について
東大理系志望者の頭を悩ませる教科、国語。二次試験に国語が課される大学って全国的に見てもかなり珍しい。
国語については、一体どんな勉強をしたのでしょうか?
うえの
寺田くん
確かになー。それはみんな言うし、正直わたしもそう思う。
寺田くん
寺田くん
うえの
寺田くん
東大って文章自体の難度はそこまでそんなに高くないし、解答見ても「あ、そうやんな」って納得できてしまう。
短い解答欄で、いかに過不足なく説明しきるかって絶対に訓練が必要なんです。
英語や数学に比べてスタートが遅れがちな国語。短期的に成績を上げることが難しい教科なので、早いスタートを切ることって本当に大切。
それまでは高3になってからしか授業がなかったんです。
生徒ながら(しかも高2で!)そういうことまで分かってたんかと思うと、改めてすごいなって思うわ。
苦手教科の克服法
うえの
寺田くん
うえの
寺田くん
確かに、東大英語って特徴的ですからね。しかし、英語は苦手なのに、東大英語なら大丈夫だと自信が持てるようになった要因って何なんでしょう?
寺田くん
うえの
寺田くん
寺田くん
でも本当に素直に僕が言ったやり方で解いてくれていたから、最終的に東大合格には全く危なげない感じで安心して送り出せました。
寺田くん
さすがカリスマ!こんな風に受験が終わってからも活きてる、なんて言われたら講師冥利につきますね。
それと藤Tが言うように、寺田くんは本当に素直だった。言ったことを言ったままにって簡単なようで難しいことやねん。
寺田くん
どうしても苦手だから読み方、解き方のテクニックで誤魔化そうとしちゃって。もちろんそれも大事なんですけど、単純に知ってる言葉が多いとそれだけ内容深く読めるので。
うん、それは本当にそう。国語でも同じことが言えます。
国語は母語であるぶん余計にできない理由を「読み方」のせいにしてしまいがちなんだけど、語彙力不足のせいで正しく文章の意味を読めてない人が本当に多い。
東大の傾向に即した対策も大切だけれど、苦手な人ほど語彙力をふやすように努力するべきですね。
社会の教科選択について
うえの
寺田くん
今でこそ医学部志望者でも日本史・世界史を選択する人が多いけど、寺田くんの受験の時はまだまだ地理を選択する人が圧倒的に多かった。
医学部志望なのに日本史選択って聞いて、けっこうびっくりした記憶があるんですが、今思えばさすがだったなって思います。
全受験生のみなさん。社会は自分の好きな教科を選択してください。
国公立医学部の合格者の話を聞いていると、社会が好きだったから社会の勉強が息抜きになったって声がすごく多いんです。
暗記量が少ないから、というだけで地理選択にして苦労している受験生、たくさんいるよ。
センターについて
これから高3生・高卒生はセンターと二次試験の比重をどうすればいいのか、悩みますよね。その辺はどうだったんでしょうか。
うえの
寺田くん
センターの勉強って二次試験にも活きたなってめっちゃ思います。
そうなんです、センターの勉強って二次試験の対策にもなるんです。
私は東大志望者に対して、少なくとも国語に関してはセンター直前1か月はセンター対策に徹してほしいって言っています。
時間配分や読まないといけない文章量も違うから。センター後1か月あれば記述力は戻るので、安心してセンター対策に集中してください。
うえの
寺田くん
センター直前はけっこうセンター対策に比重を置いていましたね。
寺田くんは東大理Ⅲに現役合格したわけなんだから、めちゃくちゃ優秀なのは言うまでもない。
そんな寺田くんでも直前期はセンター対策に重点を置いてたんです。
確かにセンターばっかりやっていると、二次試験のことが不安になるよね。
寺田くんのように、二次試験だけで問われる範囲などについては、少しは見る時間をとってもいいのかも。
10月・11月までは2次試験中心の勉強でOKですが、12月に入るとしっかりセンターの対策をしましょう。
二次試験について
うえの
寺田くん
うえの
寺田くん
うえの
寺田くん
ただ試験が終わった後、それは勘違いで自分だけできてなかったんじゃないかなって不安になってきて、そんな気持ちで2日目を迎えました。
あとから不安になってきたっていうの、分かるなぁ。
寺田くん
二次試験でもセンターでも大事なのは、できなかったときの感情をうまくコントロールすること。
特に二次試験は、全然できなかったと思っても、みんなできてなくて、そこまで打撃がなかったって場合も多いからね。
気持ちはよく分かるんだけど、できなかった感触に引きずられて次の科目に影響が及ばないように気持ちを強く持とう!
今振り返る勝因
うえの
寺田くん
寺田くん
受験生の人は分かると思いますが、東大の国語って半分(40点)とるのもけっこう大変なんです。そんな中で50点以上とるのは本当にすごいこと。
センターも、寺田くんが受けた時ってそんなに簡単じゃなかったしね。
寺田くん
圧縮されるといっても、点数化されることには変わりないし、やっぱりセンターがとれたおかげで精神的に安心できました。
東大志望者ってセンター試験より二次試験に比重を置いて勉強しがち。もちろん原則的にはそれが正しいんだけど、結局センター試験がとれないような人が東大の二次試験でいい結果残せるはずがないんです。
そしてセンター試験の対策をすることは、少なくとも国語においては、二次試験の対策として十分に効果的です。
センターの得点が9分の1になる東大ですらそうなんだから、他の大学ならなおさらやで。
高1・高2生の人も現行の入試制度ではセンター試験が国公立大合格のキーになるのは間違いないということはしっかり覚えておいてくださいね。
てらだくん
でも他に極端にできない科目はなかったおかげで、そこまでの痛手にはなりませんでした。今思えばバランス型やったな、って。
本当にいいことを言ってくれました。
大学受験において大事なのは、得意科目に頼り過ぎないこと。
抜きんでた得意科目があることは大きな強みです。それは間違いない。
でも、入試って何が起こるか分からないんです。
自分の得意教科が極端に難しかったり易しかったりすると他の受験生と差がつかないんよ。
現に寺田くんが受けた年の数学はかなり難しかったみたいです。
そういうことは自分ではコントロールできないから、寺田くんのように苦手科目を作らない、(とは言ってもあるのが普通だから、)あっても得意教科に頼って逃げ切ろうとするのではなく、克服しようとする姿勢が大事ですね。
本当にためになるお話をありがとう!
ずいぶん昔のことなのに、一生懸命思い出しながらとっても真摯に答えてくれました。このてらだくんのお話から重要なことをもう一度まとめると以下の通りです。
- 国語はとにかく答案を書いて、それを人に見てもらうことが大切
- 東大英語は非常に特徴的なので授業を有効活用し、特化した対策をしよう
- 英語が苦手な人は、単語や文法の知識不足を徹底的にカバーすること
- 社会は勉強するのが苦にならない教科を選ぶこと
- 12月に入るとセンターの対策はしっかりすべき
- 二次試験はできなかったと思っても、周りもできていないこともある。少なくとも試験が全部終わるまではそう考えるべき。
- 得意科目に頼りすぎず、大きな穴をつくらないようバランス型の勉強をしよう