独学は難しい!?絶対に押さえておきたい古文常識はこの2つ☆

古文常識とは?

単語や文法の勉強方法はさんざん、当ブログで紹介してきました。受験生にとって勉強方法が見えにくい国語でも、独学で勉強できる部分はたくさんあるからです。

ただ唯一、ちょっと独学は難しいんじゃないかと感じる分野があって、それがいわゆる「古文常識」なんですね。

入試でみなさんに出題される古文の文章は、古いのものだと今から1000年以上昔のもの。

当然そこで使われている言葉や文法も今のものとは違うんですが、人々の考え方や価値観、思想なども大きく異なります

また社会のあり方そのものも全然違うので、私たちの感覚で読んでいては全く意味が理解できない部分が出てきてしまうのです。そこで、今日は古文を読む上でしっかりと意識しておきたい古文常識を2つ紹介したいと思います。

入試にマストな古文常識

①仏教思想

親切な大学だと、注釈に古文常識の説明を書いてくれていたりするから、そんなに古文常識って必要ないんだけど、それでも仏教思想だけは別

仏教思想に関しては、どの大学でも注釈であまり説明してくれません。

むしろ仏教的な考え方をふまえた上での設問が出ることも多いから、仏教思想だけは絶対に勉強しておく必要があります。

受験生くん

仏教的な考え方をふまえた、ってどういうことですか??

例を挙げて説明するね。

ここに妻を亡くして嘆き悲しむ貴族がひとり。

平安貴族

あぁ、最愛の妻が死んでしまった。かわいい子供がいるけれど、なにもかも捨てて出家しよう。

現代の感覚で言ったらこんなのとんでもない親で、児童相談所に通報ですよね。

でも古文の感覚では、仏教思想こそが道徳的に正しい考え方なので、

平安の人々

おぉ!断ち切りがたい親子の絆も捨てて出家なさるとは、なんとすばらしい!!!

みたいなことになるんです。はぁ?って感じやんね。

でもこの感覚を知識として知っていないと、答案が書けなかったり正しい選択肢を選べなかったりするんです。

②和歌

和歌に苦手意識を持っている人は非常に多いです。確かに和歌も独学は難しいかもしれません。

和歌において重要なのは、その和歌を詠んだ人の心情を把握すること。詠み手がその和歌を詠むに至った経緯がすごく重要なんです。

読み手の心情は和歌の前後を見れば、だいたい書いてあるよ。

あくまで読み手の心情を理解した上で、和歌特有の掛詞やら枕詞やらの修辞法を解釈していく必要があるんです。

決して優先順位を間違えないでくださいね。まずは読み手の心情、それから修辞法です。

対策

古文常識に関しては、正直独学はあまりおすすめしません。

実際の文章の中で学んでいくしかないのだけど、自分で読んでいても気づけないことが多いので高校や塾・予備校の授業を受けてしっかり説明を聞いてほしい。

それでも何か参考書や問題集を、って言うならこの2冊がおすすめです。

おススメ教材①

この問題集は、文法や単語の確認もできるので1冊解いてみる価値は大いにあり。

また後半に和歌の修辞法だけをまとめている章があるので、その部分の演習を通して和歌の知識を増やしていくことができるよ。

おススメ教材②

あともう1冊はコチラ。これは、問題集ではなくて参考書です。とても詳しくて分かりやすいんだけど、ちょっとボリュームが多すぎるところが玉にキズ…。読み物としてはとっても面白いです(ただし古文が大好きな人に限る)。

ゐんすた古文

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受験生の皆さんにちょっとでも楽しく古文を勉強してもらおうと思って、こんなインスタやってます。古文常識だけじゃなく、古文単語や慣用表現も勉強できるので、息抜きついでに覗いてみてください。