講師インタビュー⑥下地智之先生(物理科)

6回目の講師インタビューは隅野先生からのリクエストで物理科・下地先生です。

筋肉を愛し、筋肉に愛された男。

「筋トレで解決できない悩みはない」

そう豪語する下地先生に、まずはみんなのお悩みを解決してもらったよ。

筋トレと私

古文単語が覚えられません

まずは受験生の生徒からのお悩みです。

私も年に100回くらい相談されるけど、これ筋トレで解決できるの?

下地先生

もちろんです。

実は運動すると暗記力が高まるっていうのは科学的な裏付けがあるんですよ。

下地先生

だから筋トレしながら覚えると絶対に覚えられます。今すぐ筋トレを始めてください。

防衛医大に合格したいのですが…

これも受験生からの相談です。防衛医大に合格したいということですが…

下地先生

防衛医大というところがポイントですね。面接のときに鍛えた筋肉をアピールしてください。

確かに他の大学に比べて、超体育会系な大学やもんな。これは確かに筋トレする価値はありそう。

下宿の下の階のおじさんがイチャモンつけてくるんです

続いて、英語科の安井先生からのお悩みです。

今下宿しているマンションの下の階のおっさんが、玄関のドア蹴ったり、下からつついてきたりするんですよー。

安井先生

下地先生

あぁ、これは完全にナメられてますね。筋トレして筋肉付けて威嚇するしかないです。

 

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下地先生

こんな感じで鍛えて行ったらビビッて何も言って来なくなると思いますよ。

下地先生

ダンベル担いでいくのは無理やと思うんで、友だちとかに付き合ってもらって、人を上に乗せて行くのもおススメですね。

模擬講がなかなか上手くなりません

上の写真で下地先生に乗っているのが、今回新しく物理科に入った渡邉先生。その渡邉先生からのお悩みです。

今、下地先生に模擬講義見てもらってるんですけど、全然うまくできなくて…。もっとうまくなりたいです。

渡邉先生

そうやんなー、自分でやってみたら分かるねんけど、授業するのって難しいねん。新人講師だったら誰もが通る道だけど、下地先生どうでしょうか?

下地先生

筋トレの最初は「筋肥大期」って言って、一番しんどくておもんない基礎的なトレーニングばっかりしないといけない時期があるんです。

下地先生

それをやってからじゃないと、「最大筋期」や「筋パワー期」っていう自分で成長を実感できる所には行けないんですよ。

下地先生が筋トレをやっていてよかったなって思うのは、成長を感じるためには基礎的でつまらないトレーニングの積み重ねが不可欠だと身に染みて分かるようになったこと。

確かにこれは全てのことに通じるよね。

下地先生

楓太はまだそれを知らないだけなんです。だから今すぐに筋トレを始めた方がいいですね。筋トレやったら分かりますから。

まぁ、講師の仕事はめちゃくちゃ体力使うからね。筋トレ始めてみるのもいいかも!楓太くん、がんばってください。

馬券があたらない

最近、競馬が不調で…。馬券があたらないんです。

中浴先生

なんと、こちらは英語科・中浴先生からのご相談。キュートな外見からは全く想像できないおっさん的お悩みですが、まさかこれも筋トレで解決できるの?

下地先生

もちろんです。馬のお尻の筋肉をよく見ることですね。

お、お尻?何でなん?

下地先生

そうです。お尻の筋肉が走る上で一番大事なんです。お尻の筋肉を鍛えるスクワットとかやってみると実感できると思いますよ。

へぇ、そうなんや!足やと思ってたわ。スクワットが最強の筋トレやっていうのは聞いたことある。

下地先生

そうなんです。速い馬も見分けられるし、ヒップアップもできて一石二鳥ですね!

 

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彼女といても楽しくないんです

最後はなかなかヘビーなご相談。卒業生から来たお悩みです。

下地先生、これも筋トレで解決できるの?

下地先生

もちろんです。これは彼女に焦点をあててるからですね。もっと筋肉にフォーカスするといいと思います。

下地先生によると、筋肉を作るためには

  1. 運動(筋トレ)
  2. 食事
  3. 休息

この3つを適切なバランスでとることがとても大切なのだとか。

下地先生

つまり筋肉目線で考えると、彼女といる時間「休息」の時間になります。その間に筋肉は確実に育っているわけやから、そう考えると楽しくない訳がないんです。

筋肉目線

すごい視点やな。なるほど、確かに物事を筋肉目線でとらえて行くと全ての悩みはなくなりますね。みんなも培おう、筋肉目線!

なめきっていた新人時代

下地先生が高進の講師になったきっかけは、なんとスカウト。

下地先生は西北校の生徒だったのですが、卒業する時に数学科の中谷先生や中出先生から講師をやってみないかと声をかけられたんだって。

下地先生

実は最初は全然そんなつもりなくて、飲食店とかでバイトしてみたいなって思ってたんですけど、大学に入学してからしばらくしてもう1回声かけてもらって。

下地先生

そこまで言ってくれはるんやったらちょっとやってみようかなって。

実は下地くんのように私たち講師から見て、この子講師になってくれたらいいかも、って子には声をかけることが時々あるんです。

私は下地先生が高進の生徒だった時は知らないんだけど、中谷先生や中出先生が声をかけるくらいだからよっぽど何か光るモノがあったんやね。

で、実際やってみてどうやった?

下地先生

いやー、完全にナメてましたね。授業するのってこんなに難しいんやって。

下地先生

どっかで、こんなに誘ってもらったんやから別にできるやろ、くらいに思ってたんですよ。

でもよく言われることですけど、自分が分かるのと人に教えるのって全然違うじゃないですか。

ほんまそうやな。やっぱり最初は大変やった?

下地先生

もう予習だけでいっぱいいっぱいでした。

新人時代で他に何か印象に残ってる出来事ってある?

下地先生

研修会の時に、中出先生にめちゃくちゃ怒られたことですね。

へぇ、そうなんや!中出って怒ったりするの??何か意外…。

下地先生

もちろん感情的に怒鳴ったりとかじゃなくて、理路整然と僕のダメな所をめちゃくちゃいっぱい指摘してもらったって感じです。

下地先生

回転寿司に連れて行ってもらったんですけど、最初にとった2皿しか喉を通らなかったです(笑)。

あはは。そんなに怒られたんや!授業のやり方とかで?

下地先生

もちろん講師としての技術的なこともいっぱい指摘してもらいましたけど、人としての礼儀とか態度とかそういうことについてもすごく怒られました。

下地先生

すごい印象に残ってるのは、お前はバイトのつもりでやってるかもしれんけど、生徒や保護者の人からしたら「講師」やと。僕の態度が悪いと高進の講師全体のイメージを下げることにもなるんやぞって。

なるほど。確かに中出先生の言う通り。

でも大学1回生の下地くんには受け止めるのはしんどかったんじゃない?しかも誘われて講師になったわけでしょ?

そこまで言われるんやったら辞めたるわ!とか思わなかった?

下地先生

それは全くなかったですね。

まず中出先生が僕に期待して言ってくれてたのは分かってたし、言われたことは全部その通りやなって思うことばっかりやったんで。

下地先生

それに中出先生ずっと研修会の時以外も無償で僕の模擬講見てくれてたんです。

僕のために時間いっぱい使ってくれてたから期待にこたえたかったし、怒られっぱなしは悔しいから見返したいっていう思いもありました。

転機はM1グランプリ

もちろん漫才コンクールに出場したわけではありません。M1のMは模擬講のM。

数年前に、各科から一人ずつ選ばれた若手の講師が、全体の講師会で模擬授業をし、それを見た全ての講師が投票して順位を競うというイベントがあったんです。

その時の物理科代表として出場したのが下地先生でした。

私は人生で1秒も物理を勉強したことが無いんだけど、下地先生の授業は本当におもしろくて、人を惹きつける力を持っていたのを鮮明に覚えてる。

結果、並みいるライバルたちを押しのけ優勝。

この経験が大きな転機になったと下地先生は言います。

下地先生

僕はそれまで自分の授業に自信がなかったんです。これでいいのかなってずっと思ってて。

下地先生

でも、めちゃくちゃすごい高進の先生たちが僕の授業を見て評価してくださった。ものすごい自信になりましたね。

これはM1グランプリの後の高進の忘年会で撮った写真。

表彰された下地くん本人より中出先生が喜んでた姿に胸が熱くなりました。

下地先生

この時もめちゃくちゃ中出先生に指導してもらったんですよ。やっと恩返しできたって気持ちでしたね。

このM1グランプリをきっかけに他科の先生とも仲良くなって、絆が深まったのだとか。

下地先生

そういう意味でもこのM1グランプリは僕にとっては本当に転機でした。

最高クラスを持って

現在、下地先生は天王寺校で東大・京大・医学部などを目指す生徒たちを対象とする選抜クラスを担当しています。

前任の先生が就職のために卒業し、その後を引き継いだわけですが、どう?順調だった?

下地先生

去年初めて担当して、今年が2年目なんですけど、去年は本当に反省することが多かったですね。

授業そのもの、というより質問の対応がうまくできなくて…。

何でも授業の内容を復習するための補助問題集があるらしいんだけど、その問題集の質問をしたい生徒の数が多すぎて、その日のうちに聞いてあげられないことが何度もあったのだとか。

下地先生

一人に時間かけすぎたり、質問に来た生徒の順番を勘違いして飛ばしてしまったり。受験直前の大事な時期に申し訳ないことをしたなってすごく反省しました。

じゃあ、それをふまえての今年があるわけなのね?何か具体的に変えてみたことはあるの?

下地先生

まず、その補助問題集の解説をめっちゃ改訂しました。質問が多かった問題の解説を、授業で説明したやり方で解けるように詳しく書いて渡すようにしたんです。そしたら質問がめちゃくちゃ減って。

なるほど、それはいい考えやね。問題解いていて分かんないとイライラするし、質問に行ったり待ったりするのも時間がもったいないもんね。

下地先生

ほんまにこの時の生徒には申し訳ないことしたなって今も思うんですけど、おかげでだいぶ人の気持ちを考えられるようになったなとは思います。

学生の先生たちにインタビューさせてもらって痛感するのは、どの先生も、ちゃんと自分の頭で考えて工夫しているってこと。

そして、ものすごく生徒を想っているってこと。もちろん下地先生も例外ではありませんでした。

言われたことだけやりますっていうスタンスだと、高進の講師は絶対につとまらないんです。

高進生活ラスト1年にあたり

いよいよ下地先生も卒業を来年に控え、高進での講師生活も残りわずかとなって来たけど、卒業するにあたって何か思う所はありますか?

下地先生

うーん…。特にそういうのはないです。まだ今年の子がいるんで、まずは今年の生徒たちをしっかり受からせることが大事やと思ってます。

下地先生

来年は確かに最後なんですけど、これまでやって来たことをすべて出し切って来年は来年の子たちをちゃんと受からせるってことですかね。

そうやね、毎年授業で出会った生徒をとにかく受からせる。それに全力を尽くすのが私たちの使命やもんね。

下地先生

あ、1つありました。後輩を育てることです。

そっか、物理科は今年、新人講師を採用したんだよね。私の生徒でもあった京大工学部1回生の渡邉楓大(わたなべふうた)先生です。

下地先生

楓太は僕の生徒やったんで、中出先生と相談して僕がメインで指導することになりました。

僕にとっても初めての経験なんですけど、楓太はすごくモチベーションも高いし教え甲斐もあるんで、楽しみですね。

下地先生

楓太に僕の持っているものは全部渡して卒業したいですね。

というわけで、ここで期待の新人、渡邊楓太先生にお話を聞いてみましょう。下地先生の期待は大きいですが、当面の目標を教えてください。

中出先生に認めてもらうことです。

渡邉先生

え、そこ下地くんじゃないの(笑)?!

下地先生の師匠が中出先生なんで。

渡邉先生

中出先生に認めてもらえたら、下地先生に教えてもらったことを吸収できてるってことになると思うから、中出先生に認めてもらえるような授業ができるようにがんばりたいです。

渡邉先生

なるほど、そういうことか!それはすごくいい目標やね。

確かに下地くんは中出先生に講師のイロハを教わったわけだから、中出先生に認められたらそれは確かに一人前の講師になったと言える。

MEMO

渡邉先生は現在天王寺校で、物理の質問や、成績の相談に対応しています。私も隣で聞いてたことがあったけど、本当に親身に相談に乗ってくれるよ。

京大志望者の人、物理の質問・勉強方法の相談をしたい人は気軽に話しかけてみよう。

嵐ファンの渡邉先生。2020年はツラい年になりそうですが、下地先生のような人気講師になるべく思いのすべてを高進にぶつけてがんばって。

将来は医師として

これは医学部の先生みんなに聞いてるんだけど、将来は何科を専攻するかもう決めてるの?

下地先生

やっぱり、筋肉が好きなんで整形外科にしようかと…

うん、想像通り過ぎるわ!!

下地先生

かと思ってたんですけど、実習の時に救急の見学することがあって、救急もいいなぁって。

下地先生

救急のドクターってベースに専門の科を持ってる人が多いんですよ。脳とか心臓とか。その専門が整形っていう先生もけっこう多くて。

なるほど、整形外科を専門にしながら救急のお医者さんとして勤務するってこと?

下地先生

そうですね。まだ本格的な実習はまだ何で変わるかもしれないですけど、今のところはそんな感じで考えています。

あの人からの一言

天王寺校の物理科をひっぱる主力講師に成長した下地先生について、この人に聞いてみました。

下地先生が高進生だった時から講師になってからもずっと指導し続けてきた中出先生です。

中出先生

下地はほんまにストイックなんですよ。高進もそうですけど、部活にしろ、筋トレにしろ。

中出先生

自分の決めた目標をそうやって達成して行ってるのは純粋にスゴイなって思いますね。

そういう物事に対する取り組み方ってすべてにあらわれるもんね。

ところで中出としても下地くんに天王寺校をしっかり任せられて安心なんじゃない?

中出先生

そうですね。天王寺の子たちに下地の変態具合を受け入れてもらえてよかったです。

うん、下地くんが変態であることには同意せざるを得ないわ。確かに天王寺のみんな、器が大きいな!

中出先生

あと下地って仕事が丁寧なんで、テキスト関係のこととかもきっちり任せられるんですよ。

何それ、めっちゃ有能やん!

ちょっと講師の内輪話になってしまうけど、テキスト関係の仕事ってめっちゃ大変やねん。作成・校正・改訂と授業以上に頭と時間を使うんです。それ任せられるって言うのは本当にとてもありがたい。

確かに復習用問題集の解答も作り直したって言ってたし、そういう表に出ないところも手を抜かないっていうのはすばらしいね。

下地くんは、今回のインタビューで何度も中出先生への感謝を口にしていました。

あえて私はそのことをこの話を聞いた時に中出先生には言わなかったんだけど、中出先生も今は下地くんのことを本当に講師として信頼していることがしっかり伝わってきた。

本当に素敵な師弟関係だと思ったよ。

編集後記

今回のインタビューにあたり、まず最初に聞いたのは、

「下地くんって悩みあるの?」

この質問でした。

下地先生

めちゃくちゃありますよ!でも今はその方がいいって思ってるんです。

下地先生

乗り越えようって思えるし、それが目標になるじゃないですか。

下地くんにも悩みがあるなんて意外だったけど、悩みに対する向き合い方を聞いて、やっぱり下地くんらしいなと思った。

悩みは、自分が成長したがってるってことを教えてくれる大切なサインです。

できないから、下手だから悩むんじゃなくて、できるようになりたい、うまくなりたいから悩むんだよね。

悩みを常に目標に変えて、成長し続ける下地先生。

高進を卒業する日も見えてきたけど、今年の生徒と来年の生徒を筋肉目線でしっかり見守ってあげてね。

貴重なお話、本当にありがとうございました。

次回インタビュー

さて下地先生、次回インタビューさせてもらう先生の指名をお願いします。

下地先生

分かりました!心也先生でお願いします。

心也さん!!指名の理由は?

下地先生

やっぱりあの驚異的なダイエットの成功秘話が知りたいですね、。

下地先生

あと最近は筋トレも始めはったって噂やし。

なるほど、了解しました。というわけで、次回インタビューは化学科・山本心也先生です。9月下旬の公開予定だよ。お楽しみに〜★

 

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