共通テストまでのカウントダウン⑲と今週の1曲、思い出の1曲

9月になりました。ヤバい勢力の台風10号が近づいてきて、九州地方がほんまに心配。

梨の農家さんがテレビのインタビューで、「1年間の苦労が無駄になってしまう」って泣きながら梨に一つ一つカバーをつけてはったのを見て胸が痛んだ。

関西は予報を見る限り、直撃は避けられそうだけど今月来月あたりは本当に気が抜けないね。みんなで気を付けよう!

今週のゐんすた古文

久しぶりの和歌。今週の一首はこちらです。

この歌は村上天皇が開いた歌合せ(うたあわせ)で「忍ぶ恋」というお題が出された時に詠まれたもの。

まぁ、歌合せって言うのは歌の優劣を競う大会みたいなもんね。天皇主催の歌合せだから、歌人としての名誉をかけてみんな必死です。

ではこの歌で用いられている単語や文法を確認していきましょう。

そしてこの和歌の解釈の最大のポイントは…

和歌の途中では句読点は打ちません。だから句切れが起こった時は、一回文章を切って訳出する必要があるよ。

では後半の単語と文法を見ていきます。

この歌を詠んだのは壬生忠見は、対戦相手である平兼盛の

しのぶれど 

色に出でにけり 

我が恋は 

ものや思ふと 

人のとふまで

という歌に負けてしまい、そのショックで病気になってそのまま死んでしまった、という話が説話が残っています。

死んでしまってかわいそうだから言うわけじゃないけど、私は俄然この忠見の和歌の方が好き。

あ、あの子のこと好きやなって傍から見てたら分かるやん?

平安の昔から変わらない人間の性ですね。

今週の課題

  1. センター試験過去問-2017年本試験古文『木草物語』
  2. センター試験過去問-2017年本試験漢文『白石先生遺文』
  3. 『読んで見て覚える重要古文単語315』(桐原書店)第1章・2章の動詞
  4. 『入試漢字マスター一八〇〇+』(河合出版)の第2章 読みAの1~84

①②センター試験過去問

今週は2017年度の本試験です。けっこう難しいけど、古文も漢文もすごくいい問題なのでぜひ解いてみてください。

③古文単語

今週は第1章・第2章の動詞に焦点をあてて勉強してみよう。

動詞は主語補足をする上でとっても重要です。主語補足が正しく出来ないと内容が理解できないからね。

もちろん、動詞自体の意味が出題されることも多いからしっかり確認しておきましょう。

④漢字

今週は第2章 読みAの1~84です。

今週の雑談

まだまだ本当に暑いけど、なんか今年は私の中で夏が終わったって感じがすごくするんよねー。何でやろ…?夏の終わりと言えば、私すごく好きな歌があって

森山直太朗の「夏の終わり」。

森山直太朗の歌は、さくらとか、生きとし生けるものがどうたらこうたらって歌が有名だけど、私的にはこの歌が一番好き。

森山直太朗のファンというわけでもないんやけど、この歌は今年も夏終わりやなって思ったらいつも聞いてる。

夏の終わりと言えば、この歌も好きです。

井上陽水という人の「少年時代」という歌。かなり古い歌だけど、音楽の教科書にも載ってるらしいし、もしかしたら知ってる人もいるかな?

この歌には忘れられない思い出があります。

私はその昔、とある国際交流の促進を目的とした財団で働いてたんだけど、ある日財団にフランス人がやってきた。

この歌の出だしは

夏が過ぎ 風あざみ 誰のあこがれに さまよう

っていう歌詞から始まるんだけど、井上陽水の研究?をしているらしいフランス人の彼はたどたどしい日本語で「風あざみって何ですか」と対応した私に聞いてきた。

確かに、風あざみって何?

私も分からなくて、その場にいた他の職員に聞いたけど誰も知らない。

ググって必死に調べた結果、『風あざみ』は井上陽水自身が作った言葉だと判明しました。

その旨を彼に伝えたところ、「なるほど。で井上陽水は風あざみをどういうものだと言っているのか教えてほしい」となおも粘ってくる。

そんなん知らんやん、井上陽水に聞いてよ~!って困ってたら、上司がやってきて、

井上陽水は偉大なアーティストなので、彼の言葉を私のような凡人が、推測で解釈してお伝えすることはできない。

アザミというのは花の名前です。

あなたが今お尋ねの風あざみが風なのか花なのか、私にはお答えすることはできません。

けれどもフランスから来られたあなたが、この言葉に関心を持って、その意味を知るために私たちのところまで来てくださったことはうれしく、尊敬しています。

井上陽水は日本が誇る偉大なアーティストです。

フランスのご出身でありながら、彼のすばらしさが分かるあなたはすでにこの曲の世界観を十分に理解なさっていると思いますよ。すばらしい。

と答えて、助けてくれてん。

その後、そのフランスの人が新聞にこの話を、日本で滞在した中で最も素晴らしかった経験として大手新聞に投稿してくれて、記事になりました。

国際交流の財団だから職場には英語話せる人が多くて、その上司は自分が英語を話せないことをいつも自虐的にネタにしてはってん。

けど、私にはその時の上司の対応こそが究極の国際交流に思えた。

フランスの彼はそんなに日本語が流暢ってわけでもなかったのに、そんな彼が理解できるように、ものすごくわかりやすい言葉で説明して深く納得させたその日本語能力もすごいよね。

フランス人の心も虜にする『少年時代』。聞いたことがない人はぜひ聞いてみて!

ちなみに、この曲はいろんな人がカバーしていて、韓国のジェジュンや


宇多田ヒカルなんかも歌ってます。


でも絶対にオリジナルが断トツだけどね~。