今週の国語
みなさん、古文単語の暗記は進んでいますか? 古文単語に関してよく受験生のみなさんから、
受験生くん
という質問をもらいます。それに関しての答えは、残念ながら、
うえの
共通テストに限らず入試の古文において、この多義語の訳出というのは非常に重要な出題のポイントになります。
多義語を攻略する上で押さえておいてほしい点は2つ。
- 形容詞と形容動詞を重点的に
- 何についての描写かを考える
まず多義語のほとんどは形容詞・形容動詞だと認識して下さい。
超重要単語「あはれなり」を例に説明します。「あはれなり」を辞書で引くと…
- しみじみと心を動かされる。
- しみじみとした情趣がある。美しい。
- さびしい。悲しい。つらい。
- かわいそうだ。ふびんだ。気の毒だ。
- かわいい。いとしい。なつかしい。
- 情が深い。愛情がゆたかだ。
- 尊い。すぐれている。見事だ。
とまぁ、こんな感じで軽く発狂したくなりますね。コツは、
- 全体的なイメージを押さえる
- 何に対しての描写なのかを考える
私がこの単語帳をおススメする理由も、この形容詞・形容動詞の全体的なイメージについて詳しく説明してくれているからなんです。
この単語帳の「あはれなり」のところには、
「あはれ」という言葉は、「悲しい」「かわいそう」といった悲哀感を表す者と思い込んでいる人が多いのですが、心にじーんとくるものはなんでも「あはれなり」です。「心にしみる美しい花だ」というときも、「とってもかわいい子だなぁ」とおいときも、また「なんと心のやさしい人なんだろう」というときにも使われるのです。
なんていう風に書いてあります。そしてこの説明を読めば、何に対して「あはれなり」と感じているかによって訳が変わる、ということが分かりますね。
またこの単語帳は、形容詞と形容動詞をそれぞれ品詞別に収録してくれているので、形容詞・形容動詞だけ重点的に勉強できるねん。
こんな風に単語帳で多義語の持つ全体的なイメージと訳を覚えたあとは、たくさん文章を読んで慣れていけばいいだけです。
そして最後に重要なことを言うよ。
これまで述べてきたことと矛盾するようだけど、単語帳だけの勉強では、文章の中での多義語の意味の判断ができるようにはなりません。多義語の訳出には、その多義語が何を描写しているのかを理解する必要があるからです。
なので、古文の長文をたくさん読んで、その文脈に合った訳ができるように経験値を積んで行くことが大切。
多義語は本当に受験生泣かせやけど、ここを乗り越えると一気に古文上級者の仲間入りです。まずは形容詞・形容動詞にしぼって重点的に勉強してみてね。
今週の雑談
みなさん、京都に鉄道博物館なるものがあるのを知っていますか?
GWの初日、甥っ子にせがまれ未知の世界に足を突っ込んできました。
場所は京都駅のほど近く。
こんな風に、鉄道の歴史を感じさせる数々の展示されています。
そしてこの博物館のウリは様々なアクティビティー。見るだけじゃなくってなんか色々体験できますよ、ってことなんだけど、「ジオラマの内覧」とか「チャギントンLAND」とか「プラレール・ワークショップ」とか言われても何が何だか分からないわけ。
GWの人手にコロナ対策で、どのブースも人数規制や待ち時間があるし、何をどうまわっていいのか妹と途方にくれていると、忍び寄る二人の人影。
それは、どこからどう見ても普通のおじさん(推定60代)とお兄さん(推定20代)でした。
彼らは、私と妹が二手に分かれて違うブースの行列に並び、そのあとこの順番でまわれば全部見られる(遊べる)よということを教えてくれたのです。
そしてなんとなんと!年間パスを持っている人だけがもらえるグッズを甥っ子にくださった!!!
恐縮する妹に「いやいや僕ら何十個も持ってますから」って笑顔で立ち去っていく二人の勇者。背中から後光が差してたわ。
そうか、何十回も来てるのか…。そして何より年間パスがあることに驚きを隠せなかったわ。
館内は圧倒的に子連れのファミリー層が圧倒的多数を占めていたんだけど、注意深く見てみると、やたらいいカメラを持って誰も狙わないようなアングルで撮影している単独活動の方がちらほら。
不思議とみんな男の人やねんなー。知人友人の中にも鉄道好きの人は何人かいるねんけど、やっぱりみんな男性やねん。来館者の子どもたちも圧倒的に男の子が多い。
女の子もいるけど、兄弟が一緒ってパターン。男子が鉄道のどういうところに惹かれるのか、純粋にものすごく興味がある。
「昭和乃駅」なる展示スペースにて。
甥っ子⇒妹「お母さんの生きてた頃はこんなんやった?」
妹「お母さんの時はもうちょっと新しくなってたけど、あいちゃん(私)に聞いてみ。」
2歳しか変わらんやろ。そしてこの駅は明らかに戦前のスタイルなのでは?
この日行われていた体験型アクティビティーの中で最も人気の高かった、電車の運転を練習できるシュミレータ体験。あまりの人気に抽選制やったんやけど、当選したのは甥っ子でもなければ妹でもなく、この私でした。
運転席に座ってご満悦の甥っ子。ホームにピッタリ電車を止めるのがかなり難しい。
聞けばなんと!35倍の倍率だったそうです。今年の運全部使い果たしたな。