講師インタビュー➇中浴萌先生(英語科)

前回の講師インタビューからずいぶん時間が空いてしまいました。2019年最後の講師インタビューは英語科の中浴(なかさこ)先生です。高3の時は私の授業も受けてくれていた中浴先生。

同じくずっと生徒としての中浴先生を見てきた、しんや先生からのご指名です。

心也先生

講師としての中浴がどういうこと考えてるのか、知りたい!!

というわけで、今回じっくりお話を聞かせてもらいました。

セーラームーンと私

インタビューの最初はいつも仕事とは関係のない、その先生の好きなものや趣味を聞いているんだけど、セーラームーンの大大大ファンだと言う中浴先生。あれ、でもちょっと待って。世代じゃないよね?

中浴先生

そうなんです。むしろ第一次プリキュア世代です。

そうやんな?!だって、セーラームーンって私が小学校の時に連載してたと思うで。Wikipediaによると、連載は1992年から97年とのこと。何でまたセーラームーンがそんなに好きに?

中浴先生

おばぁちゃんの家にビデオがあって、それ見てハマりました。

中浴先生

初めはアニメから入ったんですけど、漫画も全巻買い揃えて。

なるほどね、世代ど真ん中の私は当時あんまり興味がなかったんだけど、萌ちゃんは何でそんなにハマったの?

中浴先生

世界観ですね。例えばセーラー戦士の一人一人が太陽系の惑星のイメージキャラなんですけど、そういうとかとかはほんまにプリキュアとは一線を画してますよね。

そうそう!それぞれみんな推しのキャラがあったわ。

ちなみに中浴先生の推し戦士はセーラーネプチューンだそう。

中浴先生

見た目とミステリアスな雰囲気が好きなんです。

今もあるんかどうかしらんけど、セーラームーンは「なかよし」っていうマンガ雑誌に連載されてて、その雑誌自体は私も読んでてんけど、セーラームーンはなんか難しくてとばしてた記憶がある。

中浴先生

そうなんですよ。小学生には絶対に難しい話やと思います。

そうやんなぁ。でもその魅力に小学生の時から気付いてたんや。

中浴先生

まぁ単純にキラキラした可愛いものが好きっていうのもあるんですけど。

うん、萌ちゃん見てたらそれはめっちゃ納得できる。それに確かにセーラームーンの世界はキラキラしてるもんね。

中浴先生

今もせっせとグッズ集めてます。

 

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すごい!!そう言えばたまに文房具とか、セーラームーンの持ってる生徒の子いるもんね。なんと、ファンクラブもあるのだとか。もちろん萌ちゃんも入ってるんやんな?

中浴先生

もちろん入ってます。

おぉ、さすが!!!ファンクラブに入るとどういう特典があるん?

中浴先生

うさぎちゃん(セーラームーン)の誕生日パーティーに応募する権利があるんですけど、全っ然あたらないんですよ。

そうなん?!じゃあ今まで1回も行ったことないの?

中浴先生

そうなんですよ…。

ファンクラブの意味よ…。

中浴先生

だから時々期間限定でオープンするセーラームーンカフェに行ってそれで心を慰めてます。

中浴先生

ほんとに混んでて、予約しないと入れないんんですけど、予約にも課金が必要なんです。

恐るべし、セーラームーンビジネス!!!

高進との出会い

萌ちゃんはいつから高進に通ってたん?

中浴先生

一番最初は中学に入る前の春休みですね。

そうか、まだその時かー。

というのもですね、昔高進は天王寺校だけなんだけど中1・中2生対象の講座があったんです。だから小学校を卒業して、中学校に入学する直前の春休みから授業がスタートしてたんだよね。

中浴先生

そうなんです。友達に誘われて。ただ、その時は塾に通うっていう気持ちがあんまりなくて、春期講習だけ受けて入塾はしませんでした。

確かに中学受験終わったばっかりやもんな(笑)。そしていつ高進に戻って来たん?

中浴先生

高1の時です。数学はけっこう好きやったし得意やったんですけど、英語が壊滅的で。

中浴先生

高進自体はすごく分かりやすかったっていう印象があったんです。だからとりあえず英語だけでも受けようかなーと思って。

なるほど、それでもう1回高進に来てくれたんやね?その時の英語の授業はどうやった?

中浴先生

もう分かりやすすぎて、ほんっっまに感動しました。

この時に中浴先生の授業を担当していた先生はもうすでに高進を卒業してしまっているんだけど、とにかくこの時の授業の分かりやすさが強烈に印象に残ったと中浴先生は言います。

中浴先生

ほんとにSもVもOも全く分からなくて、関係代名詞って何っていう状態やったんです。

中浴先生

そんな底辺におった私をこんなに変えてくれた、この先生ほんまにすごいなって。

なるほど、それが今の講師としての萌ちゃんの原点になってるのね。

中浴先生

間違いなくそうですね。自分もそんな風に感動させられるようになりたいって思ってました。

じゃあ高進生のころから大学生になったら高進で教えたいって思ってたん?

中浴先生

そうです。だからそのつもりで、授業で配ってもらったプリントとかも全部ちゃんと残してました。

わぁ、それはすごい!!

正直私は中浴先生が英語科の講師採用試験受けるって聞いた時にちょっと意外やってん。数学じゃなくて英語なんやって。でも今回のお話を聞いてすごく納得しました。

自分ができなかった分、できない子の気持ちもできるようになった喜びもよく理解できるもんね。同じ体験をさせてあげたいっていう気持ちはすごくモチベーションになるから。

受験生時代あれこれ

次は受験生時代のお話を聞いてみたいと思います。第一志望の大阪大学歯学部の合格には残念ながら至らなかった現役時。中期で合格していた大学があったにもかかわらず、浪人することを決意します。

中浴先生に、今振り返ってみて現役で合格できなかった理由って何だと思うか、聞いてみました。

中浴先生

色々思うことはあるんですけど、結局高2までに基礎的な勉強を終わらせてなかったことやと思います。

なるほど、具体的には?

中浴先生

例えば私の場合だと、数学の微分積分が微妙な状態のまま高3に突入してしまったことですね。

高2の段階で、数学のⅠAⅡBは完成させておく必要があると中浴先生は断言します。

中浴先生

そうじゃないと、理科やって社会やって、国語やってって絶対に高3まわらないんですよ。

ほんまにそうやな、その通りやわ。でも確かに考えてみれあ高校生って定期テストがあって、学校行事があってそれでおまけに部活もやってたりなんかするとほんま時間ないよなー。

中浴先生

そうなんですよ。だからこそ今高2までの勉強が大事やでってめっちゃ生徒に言ってます(笑)。

それは実体験に基づいてるだけ説得力あるやろね。

高校卒業後はメディックで浪人生活を送った中浴先生。浪人時代のマインドセットはどんな感じでしたか?

中浴先生

絶対に阪大歯学部に首席で合格するって決めました。

すごい、「首席で」なんや。

中浴先生

首席で、っていう目標でがんばってたら落ちることはないやろうと思って。

確かに!!!で、首席で合格するって決めて実際どんな風に勉強してたん?

中浴先生

現役の時は2次の数学でやらかしてしまったんで、まず数学をどうにかせんとあかんなと思ったから、技とチャートはこの1年で3周しようと決めました。

中浴先生

あとは1日ごとにやる分量を全部初めに計画立てて決めて、それをひたすらやるって感じでしたね。

みんな、ここですよー。できる人とそうでない人の違いは。

「1年間で技とチャートを3周する」ここまでは誰でも決意できるねん。分かれ目は、そうするために日々のやるべき内容を最初に決めてしまった、という点。これをやるかどうかで、その後決めたことを達成できるかどうかは大きく変わってくると思う。

どんなに疲れていても、この決めた技とチャートの日課と、メディックの授業の予習・復習だけは毎日欠かさずやっていたという中浴先生。2回目にチャレンジした大阪大学歯学部受験の結果は…

見事、首席で合格です。すごいなー、首席で合格するって決めて首席で合格できるもんなんや。

中浴先生

自分でもちょっとびっくりしました(笑)。

講師としての葛藤の日々

阪大入学後、講師採用試験をパスし、念願の英語科講師となった中浴先生。その道のりはどうだった?

中浴先生

いやー、めちゃくちゃ悩みました。人生で一番悩んだんじゃないですかね。

へぇ、そうなんや?どういうことに対して??

中浴先生

なんか自分の言ってることが全然生徒のみんなに伝わってない気がして…。

自らの体験から、高2までに基礎的な勉強を終わらせることが本当に大事だと考えている中浴先生。英単語の暗記や、英文法の習得に力を入れるように言いますがなかなかその思いが生徒に伝わっていないと感じていた時期があったそうです。

そうやねんな、古文もそうやけど、結局のところ単語と文法覚えてなかったら成績は上がらないねん。もちろんみんないつかは気付くねん。ただ、それが遅すぎるねんな。だから中浴先生は手遅れにならないうちから始めないとだめってことを一生懸命伝えているわけなんだけど…

中浴先生

ぞれが全然伝わってる気がしななくて、授業の後はよく落ち込んでました。

じゃあ今はちょっと変化があったのかな?

中浴先生

というよりは、100%伝わるはずがないっていうことに気付きました。

なるほど、確かにそれはその通り。同じ人間じゃないから、自分の思いが100%伝わるなんてことはありえないもんね。

中浴先生

それに今じゃなくてもいい、いつか分かってくれるかもっていう風にも思えるようになったのも大きいですね。

あ、それはあると思うで。私自身もそういう経験めっちゃある。話を聞いた当初はピンと来てなかったり、そうかなぁと思うことでも後で「あぁ、あの時あの人が言ってたんはそういうことやったんか」って思うことってめっちゃある。

伝わらないからと言って伝えるのを辞めるんじゃなくて、伝わらなかったら仕方がない、今じゃなくてもいつか分かってくれるかもっていうスタンスで、自分が正しいと思うこと、相手のためになると思うことを伝えようとすることってすごく大事だと私は思います。

中浴先生

だからめっちゃ嫌われる覚悟で高1・高2の子には英単語覚えさせてます。居残りもさせて(笑)。

今まで自分がチャレンジしてきたことの中で、高進の講師が一番難しいと言う中浴先生。

中浴先生

一人でも多くの生徒に、中浴先生に習ってよかったって思ってもらえるようにがんばりたいです。

インタビュー後記

もえさこだより。

それは、中浴先生が授業で生徒に配布しているクラス通信です。

「雑談したくても、授業中に時間がとれないことも多くてー。」

もえさこだよりを作り始めた理由をそう語った中浴先生。でも普通はそう思っていても、なかなかクラス通信を作ろうとは思わないはず。しかも、もえさこだよりは毎回上手なイラスト入りですごく凝ってるねん。こういうのって絶対生徒の子たちは読んじゃうと思うし、毎回楽しみだよね。

中浴先生のインタビューを通して思ったのは、生徒のみんなに伝えたい思いが溢れているということ。

自分がこうだと思ったことをまっすぐに伝え続けようとするひたむきな姿勢からは、私も大いに学ぶものがありました。

次回インタビュー

では最後に中浴先生に次回インタビューを受けていただく先生を指名してもらいましょう。

中浴先生

伊東先生でお願いします。

英語科の伊東先生ですね、了解です。ちなみに伊東先生を指名してくれた理由は?

中浴先生

伊東先生って大大大ベテランの先生やのに、生徒に対してそこまでしてあげるのーって言う気遣いがすごいんです。例えば生徒に配るプリントはファイルにすぐ綴じられるように穴開けて配ってあげたり。

中浴先生

特に、英語が苦手な生徒に対してすごく寄り添って接してはる所にいつも学ばせてもらってて、ぜひ伊東先生のインタビュー記事を読んで見たいと思いました。

わっかりました!というわけで、2020年最初の国語が大事ドットコム特別企画、講師インタビューは英語科・伊東先生からスタートです☆

中浴先生、本当にありがとうございましたー。