【国語が大事ドットコム×京大法学部生】京大ライフを語る!

京大生活について

前回、センター79%から現役京大合格を果たしたお話を聞かせてくれた島谷さん。

キャンパスライフはどんな風にエンジョイしてるんでしょうか?

島谷さん

京大に入ったのはめっちゃよかったな、って思ってます。
それはよかった!あの時出願下げたらって言った自分を恥じるわ。

京大のどんなとこが好き?

うえの

島谷さん

よく言われることですけど、やっぱり雰囲気が自由なんですよ。あと何かを突き詰めてる人が多いなって印象です。

島谷さん

社会との接点が多くて外交的な東京の学生に対して、京大生は立地的に良くも悪くも暇なので、好きなものを追求してる感じがして面白いです。

たしかに、京大出身者にノーベル賞受賞者が多いのも頷けるよね。

私は大学が同志社だったんで、地理的に近いから京大生の知り合いも多いし、京大の雰囲気は分かる。

たしかに京大って独特の雰囲気があって、それを言葉で表すと「自由」ってなるんよね。

大学なんてどこも高校みたいに校則とかガチガチなわけじゃないのに、京大には独特の自由な雰囲気がある。

何か現代っぽくないというか、時間の流れ方が違う気がする。

京大を目指した理由

そもそも京大に行こうと思ったのは何でなん?

うえの

島谷さん

まずは京都に行きたかったんです。

それと、高進の先生って京大の人多いじゃないですか?おもしろそうって。

確かに。で、実際どうやった?

うえの

島谷さん

おもしろい人もいますけど、高進ほど密度高くはなくて普通の人もいっぱいいます(笑)。

やっぱり高進って、相当な変わり者の集合体みたいですね。

15年くらい前から確信してたけど。

専攻について

法学部に進学した島谷さん。大学ではどんなことを勉強しているのでしょうか。

島谷さん

もともと法学部に入るきっかけにもなった人権分野です。
人権問題に関心を持ったきっかけって何なの?

うえの

島谷さん

高校の頃に、サウジアラビアではいまだに女性が運転できないって話を聞いたことがあって、それがすごく自分の中に残ってたんです。

そういうことをもっとちゃんと知りたいなと思っていて。

じゃあゼミの専攻も人権分野?

うえの

島谷さん

3回生前期は国際経済分析ゼミで色々な面から人権を勉強してました。

島谷さん

後期の今はそこで学んだことを法律の点からさらに深めて勉強してみたくて、国際法のゼミにいます。
えっ?!

前期と後期でゼミ違うの?

うえの

島谷さん

法学部はそうなんですよ。

へぇー!!それは変わってるかも。

ゼミって何?
大学の授業には
  1. 大教室で受ける授業
  2. 高校くらいの教室で少人数で受ける授業

の2種類があります。②の代表としてはまず語学。1・2回生の間はだいたいどこの大学も語学が必修です。

もう一つはゼミ。ゼミはだいたい2回生の後期か3回生の前期くらいから始まります。

自分が所属している学部の勉強内容から特に専門で勉強したいことを研究している先生のクラスを選ぶねん。

ゼミの授業内容は、講義を受けるって形ではなく、ゼミのテーマの中から自分が興味あることを選んで発表します。

私は2回生の後期からずっと同じゼミやったわ。

うえの

島谷さん

京大でも、経済とかはそんな感じなんですけど、法学部は学期ごとにゼミが変わるんです。
色んなゼミに所属できるのは楽しそう!

うえの

島谷さん

楽しいんですけど、半年で終わっちゃうんで、他の学部の友達が同じゼミの子と仲良くなってるの見たらそこは羨ましいな、って思います。

確かに私も大学では、ゼミの子と一番深い関係築けたからなー。

ところで実は私も法学部出身で、島谷さんと同じように国際関係学を専攻してたんです。こんな風になぜか今古文を教えてますけど。

法学部って聞くと「法律!」「弁護士になるの?」って思う人が多いんやけど、国際関係や政治のことも勉強するんですよ。

島谷さんの所属しているゼミでは、貿易や難民・移民問題、環境、人権問題というカテゴリーから自分が興味あるテーマを選んで発表するのだそう。

島谷さん

私は人権問題に関心があるので、それについて発表しています。

他の人の発表聞くのもすごく勉強になって楽しいんよね。懐かしいな、ゼミ。。

個人的にゼミは、サークル(部活)、バイトと並んで大学生活の充実度を大きく左右する要素だと思っています。

自分の興味のある内容を見つけて、島谷さんのように、その中で「あ、そう言えば自分は昔からこれに関心あったな」って繋げられると本当に素敵だよね。

なかなかこれが勉強したいんです!ってものがなくて悩んでる人が多いと思う。

私もそうやったしね。

でも大学ってほんとに勉強できる幅が広いから、自分が興味の持てることをきっと見つけられるよ。

将来のこと

現在3回生の島谷さん。そろそろ将来のことについて考える時期ですよね。

将来はどんなことをしたいと考えているのか、教えてもらいました。

島谷さん

漠然とですが、海外で働きたいなって思ってます。

実は1月からシンガポールに留学するんです。

そうなんや!

また何でシンガポールなん?

うえの

島谷さん

はじめはアメリカに行きたかったんですけど、治安の面で両親が心配して。それで色々検討して…。
で、シンガポール?

確かに治安はよさそうなイメージあるけど。

うえの

島谷さん

シンガポールは英語圏だし、活気があっておもしろそうって思いました。

確かにシンガポールって超先進国で、お金持ち多そうなイメージ!

島谷さん

ヨーロッパとかオーストラリアとかも考えたんですけど、逆に経済的にも伸びしろあるのはアジアかなって。

島谷さん

それにシンガポールって多民族国家やからいろんな人がいて面白そうでしょ。
なるほど!

シンガポールでは大学に通うの?

うえの

島谷さん

はい。シンガポール国立大学に通います。

世界大学ランキング(2016-2017版)によるとシンガポール国立大学は12位。

アジアの中はトップの大学なんだって!

島谷さん

やっぱり一流の所に行くと一流の人がいると思うので、そういう環境で生活してみたなって思って。

島谷さん

そんな場で生活した経験とか、そこでコミュニティを作れたら、将来働く上でもきっとプラスになるんじゃないかなって思ってます。

それは間違いないよね。

留学ってけっこうアメリカやカナダ、オーストラリアってイメージやってんけど、シンガポールかぁ。

島谷さんの話聞いてたら、私も行きたくなってきた。

島谷さん

ぜひ来てください!!
そんなん言われたら、ほんまに行っちゃう人やで、わたし。

うえの

バイトについて

ところで島谷さん、バイトはしてるの?

うえの

島谷さん

はい。大阪のリッツカールトンに入っているレストランでやってます。
まじで、リッツ!?すごいな。

うえの

リッツ・カールトンって言えば超高級5つ星ホテル。中に入っているレストランも一流の超有名店ばっかりやん。

島谷さん

周りの友達は塾で個別指導とか、家庭教師してる子が多いんですけど、それだと今までの受験勉強とちょっと環境が似てな、って思って。

中高一貫の女子高に通っていた島谷さん。

大学に入学して、自分ってすっごく視野が狭いかも、って思ったんだって。

島谷さん

就職したらやっぱりデスクワークになりそうだし、それだったら今しかできない接客業をしてみたかったんです。
それで、なんでリッツにしたん?

うえの

島谷さん

はじめは普通の飲食店でバイトしてたんですけど、ホテルって究極の接客業じゃないですか。

どうせやるならそのホテルの中で最高ランクの所で働いてみたかったんです。

リッツ・カールトンって京都にもあるよね?

うえの

島谷さん

あるんですけど、まだできて間もないし大阪のリッツが日本で一番古くからあるんです。

大阪は商売人の町なので、お客様も接客に厳しいんです(笑)。

ここで働いたら色んな所で通用するんじゃないかと思って

それは間違いないね(笑)。

でも、そんな超一流ホテルでバイトするなんて大変じゃないん?

うえの

島谷さん

はじめは慣れなかったのもあって、大変でした。

本当にずっと動き回るので、それに耐える体力がまず無かったんですよね。

バイト仲間はどんな人たちなん?

うえの

島谷さん

ホテルや観光の専門学校の学生がほとんどです。

なので、勉強しかしてきていない京大生の私が一番使えない存在でした…。

でも今やバイトの中で私が一番の古参になりました(笑)。

 

勉強しかしてきていない京大生の自分が一番使えない存在だった

 

この言葉は私の中で強烈に印象に残りました。

勉強がすべてではない。もちろんそんなことは誰だって分かってる。

でも、それを頭で分かってるだけの人と、経験として知っている人って天と地ほども違うんです。

彼女の年齢で、それに気付けるっていうのは本当にすごいことだと思う。

バイトにすごくやりがいを感じて働いている島谷さん。

島谷さん

今では色々任せてもらえるようになって、とても楽しいです。
どんなところが一番楽しい?

うえの

島谷さん

お客様の嬉しそうな顔を直接見られるので、やりがいがあります。

島谷さん

年上の方や目上の方とお話しする機会は大学ではなかなか無いのでとてもためになったし、コミュニケーション能力もかなり上がったと思います。

正直、塾で個別をしたり家庭教師をした方が時給もいいし、体力的にも楽。

目先のバイト代じゃなくって、自分がどんな風になりたいかどんな環境に身を置きたいかってことをしっかり考えてバイトを選んだことに驚いた。

島谷さん

接客を学べたのも大きいですけど、ソムリエ、バーテンダー、各料理に精通したシェフたち。

そんな大学では絶対知り会えなかっただろうな、って人たちと出会えたのは財産ですね。

そういう人たちと話すのって楽しそう!!

うえの

島谷さん

そうなんですよ。

私が働いているレストランには、中国政府公認の茶藝師さんがいて、いろいろ教えてもらっているうちに私もハマってしまって!

この前は台湾に茶葉を買いに行きました。

このインタビューの日も、島谷さんのリクエストで中華料理を食べに行ったんだけど、おいしい中国茶を選んでくれたよー。

うん、確かに最初に語ってくれたように「好きなことを追いかけて、何かを突きつめてる」京大生そのものですね。

おすすめの本

国語が大事ドットコムでは、大学受験だけじゃなくって、人生を豊かにする国語力も身に付けてほしいと思っています。

そのためには読書。

卒業生にもおすすめの本を聞くことにしました。

島谷さんのおすすめは2冊。

島谷さんのおすすめ本①

『ポジティブ・チェンジ』DaiGo(日本文芸社)

島谷さん

私もうDaiGoを崇拝していて、本も全部持ってるんですけど、その中でも一番面白かった本です!

この本を読んでから、なんでもすぐ行動しようと思うようになりました。DaiGoは全てに裏があると思うんですけど、そこも含めて崇拝してます(笑)

実は私もDaiGo好き。でもこの本は読んだことなかったので、さっそく読みました。

すごくよかった!

受験生にもためになる内容がたくさんあるので、ぜひ読んでほしい!

ちょっと高3生や高卒生には読めとは言いづらいけど、高2生とかならぜひ読んで見てほしいなぁ。

あと、もう1冊は…。

島谷さんのおすすめ本②

『サピエンス全史』ユヴァル・ノア・ハラリ(河出書房新社)

島谷さん

高3の時に受験勉強が辛すぎて精神が限界を感じていた頃、人間ってほかの生物と何にも変わらないし、そもそも世の中何もかも虚構だし、受験なんてなんてしょうもないんだって半ば現実逃避の思想に陥ってたんですけど(笑)、この本がそんなことが人類の歴史を追って書いてあって、本当に一気に読めるくらい面白いです。

病んでるがな(笑)!

まぁ、受験は何かしら人の心を病ませますからね。

世界中でベストセラーになった有名な本。存在は知ってたんやけど、読んだことない。

分厚い上・下巻やからいつになるか分からんけど、これも絶対に読んで見る!

最後に

島谷さんの話を聞いてて、思ったのは視野を広げたい、常に新しい環境に身を置きたいっていう気持ちがすごく強いってこと。

これって人を成長させるうえで何より大事なことだと私は思います。

環境変えるのってちょっと不安だし、何より面倒やねん。

私がすごいな、って思ったのは積極的に新しい環境に飛び込んでいこうっていう姿勢です。

大学生ってそんな意識持たなくても、割と環境が必然的に変わっていくと思うねん。

そもそも大学に入学するってことが大きな環境の変化だし。サークルに入ったり、バイトを始めたり、1人暮らしをしたり。

島谷さんはそんな経験を全部した上で、さらに積極的に新しい環境に自分の身を置いて視野を広げようとしてる

学生でなくなって10数年。

日々の忙しさを言い訳に、新しい環境にチャレンジするということを忘れてしまっているわが身を振り返ったわ。

島谷さんの話を聞いて大事なことを教わりました。

みんなへのメッセージ

島谷さん

もちろん、がむしゃらに高みを目指して受験勉強をするのもいいんですが、なぜその大学に行くのか、行って何をしたいのかを、一度止まってしっかり考えた方がいいかもしれません。

そこが明確になればモチベーションも上がるし!

あれもこれも手を伸ばさず信じたことだけをしっかりやって、あとはアウトプットの練習をするのがいいと思います。

それに究極どこの大学に行こうが 楽しめるかは自分次第なので気楽に考えて頑張ってください!

インタビュー後記

卒業以来、本当に久しぶりに会った島谷さん。3年のブランクは全く感じず、最初から最後まで時間を忘れるくらい、楽しいインタビューでした。

実は島谷さん、社会人サイトから依頼を受けて京大生や京大の先生にインタビューして記事を書いてるんだとか。

ふだんインタビューし慣れているから、私の質問の意図も明確にくみ取ってくれてすごく学ぶことが多かったです。

色々インタビュアーとしても勉強になることがありました。

それと、島谷さんが私にこんなこと言ってくれてん。

「先生の仕事、めっちゃいいですね!羨ましい」って。

どういうことかというと、

  • みんなに頼りにされる
  • 自分のやっている仕事がみんなの役に立つ
  • それが結果として、みんなの合格や成績アップなどの形になってあらわれる

ほんまにそうやんなぁ。

もちろん、まだまだ力が及んでなくて、至らないところだらけやけど、私の仕事が島谷さんの言ってくれたような仕事であることは間違いない。

そうなれるように、これからもっともっとがんばろうって思わせてもらえました。

生徒のみんなだけじゃなくて、私にもやる気を与えてくれた島谷さん。

本当にありがとう。

バイトも留学も就活も、がんばってね。応援しています!

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2 COMMENTS

医務医務

自分もこんなんじゃあかんと思わせてくれる、本当にいい記事ですね。卒業生の活躍は何より刺激になります。

次回作も期待しています!

ueno

コメントありがとうございます!
本当に講師にとっても励みになります。
続々とインタビューをしているので、またよかったら次回記事も読んで見てくださいね。

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