医学部小論文★使えるテーマの見つけ方を徹底解説!

小論文は段落構成が何より大事という話をしました。

医学部小論文の書き方を段落ごとに徹底解説します!

その中で、「第2段落は最も長い字数で構成する必要があって、そのためには具体例が必要だよ~」という話をしたのですが、

受験生さん

具体例って何書いたらいいか分かりません…。

という声が続出。

そこで、今回は医学部小論文を書く上で必要な具体例の取り入れ方についてふれていきたいと思います。

まずは自分の目指す医師像から

具体例を取り入れる際に、最もイメージしやすいのは自分の目指す理想の医師像

どんなお医者さんになりたいのかをまず考えてみて。

うえの

例えば私の生徒さんの中には、ご両親がお医者さんで開業しているから、ゆくゆくはその医院を継ごうって考えている子がたくさんいます。彼らと話をしていると、

受験生くん

親が医者やし、家継がなあかんから何となく医者を目指しているだけで、理想とかそんなんない…。

って言う子、とっても多いねん。でもでも、ちょっと待って!!

家庭医

いわゆる町のお医者さんにはとっても重要な役割があります。現に入試でもテーマとして出題されているよ。

家庭医について(H17 福岡大)

家庭医って何?

いわゆる「かかりつけ医」のことです。イメージとしては、大学病院や市民病院ではなく、みんなのお家の近くにある「〇〇内科」というようなクリニックをイメージしてもらうと分かりやすいかな。

たとえば、ちょっと風邪をひいたかなって時に、いきなり大学病院に行く人はいないよね? 体調に異変を感じた時にまず最初に行く病院、それが「かかりつけ医(=家庭医)」です。

ではまず、私が作った解答例を紹介するね。

【第1段落】-序論

家庭医とは、体調に異変を感じた時にまず最初に相談する医師を言う。特に高齢者にとって、家庭医の存在は非常に重要である。

【第2段落】

現代の日本は人口の4分の1を高齢者が占める超高齢社会だ。一般的に年齢が上がっていくにしたがって、人は体に不調をきたしやすくなり、医療との関わりが深くなっていく。また高齢者は若年者に比べて疾患が慢性化しやすいため、長期にわたって通院が必要な場合が多い。そのため、大学病院などに比べ待ち時間が短く、受診の手続きが簡単な地域の診療所の医師を家庭医とし、体調に異変を感じた時にすぐに相談できる環境を整えておくことが必要である。家庭医のもとで継続的に診療を受けることで、疾患の悪化を防ぎ、健康的な生活を送ることができるようになるからだ。

【第3段落】-結論

信頼できる家庭医の存在は、疾患を治療し、悪化を防ぐだけでなく精神的な安定をももたらす。したがって自分の居住する地域から近く通いやすい診療所に家庭医を持つことは、健康を維持する上で非常に有効である。

家庭医の役割

先ほども上で言ったように、家庭医とは「近所のクリニックのお医者さん」。「近所のクリニック」って風邪なんかのちょっとした体調不良でも気軽に行ける病院です。

ちょっとした異変を感じた時に相談できる病院があれば、もし仮にヤバい病気だったとしても大事になる前に対処してもらえるよね、ってことなんです。

box class=”sbox sbox-top sbox-right sbox-bc1 sbox-bdc1 sbox-img1″]

あと「家庭医」って言葉、ちょっと暖かい雰囲気がしない?

もちろんこれはプラスαの要素だけど、単に家から近いからとか病院の規模的に行きやすいってだけじゃなく、できればその先生と顔見知りで信頼関係を築けているっていう状態が理想的です。

[/box]

具体例の発掘法

自分および家族の経験を掘り下げる

ここで唐突にわが家の祖母の話をしたいと思います。

うちのおばちゃん(90歳)やねんけど、10年以上前に心筋梗塞にかかってしまって、お薬を毎日飲まないといけないねん。

そんなわけで1カ月に1回、家の近所(私の足で歩いて3分くらい)の病院に行って、血液検査をしてもらっているんです。

ある日、病院から帰ってきたおばあちゃんがめっちゃヘコんでるから、どうしたんって聞いたら、先生に血液検査の結果、塩分が高すぎるってめっちゃ怒られたらしい。

「もう死ぬで、って言われた~」って半泣きやって、まぁたぶん勝手に大げさに言ってるんやろうなとは思ってんけど、もし万が一ほんまにヤバかったらあかんなって思ったから、一応どんな感じなんか私が病院まで聞きに行ったんです。

そしたら、塩分はほんまに気をつけないといけないレベルで高く、食事療法で改善しないと心臓に負担がかかってしまうのだとか。ただ、先生もほんまに気を付けてほしいから、あえてけっこうキツめに言ったとのこと。

私それ聞いてすごく安心したし、ありがたいなーって思ってん。うどんのお汁とか全部飲んでしまう人やから、家族もうるさく言ってるんやけど、全然聞いてくれなかったのが、病院の先生に怒られて気をつけるようになったからね。

病院の受付でおばあちゃんの名前を言ったら「あ〜、はいはい!」って感じですぐに話が通じたし、看護師さんもおばあちゃんが落ち込んでることを気にしてくれて、ほんまにこういう病院があって安心やなーって思ったんです。「家庭医」って身近な病院の先生のことだから、みんなやご家族の実体験を思い浮かべてみるといいんじゃないかな。

 

こんな風に、自分や自分の家族が病気になったりケガをしたりした時の経験から考えてみるのが具体例を発掘するコツ。

ただし、以下のことに気を付けてくださいね。

注意

小論文では家族や自分の話を例に挙げるのは原則として避けた方がいい。理由は客観性に欠けるから。私が書いた課題①の解答例を見てみてください。祖母の話なんて一言も出て来てないでしょ?あくまで今回の祖母の話をイメージして書いたんです。

小論文では自分の話や家族の話を例にするのは原則として避けましょう。

高齢者と医療をつなげる

上の祖母の話があったことから、今回私は高齢化の話をからめて答案を作りました。もちろんこれは「家庭医」ってお題からすると必ずふれなければいけないっていう内容ではないんだけど、高齢者の話ってとっても小論文に使いやすいねん。

以下、簡単に小論文に取り入れやすそうな高齢者および高齢社会の特徴についてまとめておきます。

高齢者と高齢社会MEMO
  • 最新の内閣府の統計によると、日本の総人口に占める65歳以上の高齢者の割合は27.7%
  • 高齢化はさらにすすみ、2050年には約40パーセントに達する見込み
  • 日本は「高齢社会(=人口の21%以上が65歳以上の高齢者で占められている社会のこと)
  • 高齢者は病気になりやすく、また怪我をしやすい
  • 病気や怪我が治りにくい(慢性化しやすい)
  • 高齢者は複数の疾患を抱えていることが多い

どんなテーマでも同じ内容で

小論文のコツは同じネタを使いまわすこと!

一見全然違う課題に見えても同じネタを使うことはできるんです。さて、ここで新しい課題を見てみましょう。

時代を見据えた理想の医師像(H26 久留米大)

【第1段落】-序論
現代の日本は高齢化が進み、全人口の4分の1を高齢者が占めている。このような超高齢社会において、私は総合診療医こそが理想の医師像であると考える。

【第2段落】-本論

総合診療医とは、総合的な診療能力を有し、全人的医療を提供できる医師のことである。高齢者は複数の疾患を抱えていることが多く、体調の異変を感じて大学病院で診察をうけても診断がつかなかったり、他科の診察を勧められたりして症状の改善に至らない場合がある。このような医療のあり方はかえって高齢者を混乱させてしまう。その点、総合診療医は特定の部位や疾患に限定せずに診療を行うため、高齢者の通院に対する負担は軽減される。また、総合診療医が日常的な診療を行うことは、健康問題に不安をかかえる高齢者の不安を軽減し、症状を改善させるだけでなく、症状の悪化を未然に防ぐといった予防医療の観点からも効果が期待できる。

【第3段落】-結論

私は総合診療医がかかりつけ医として機能することが、高齢化がすすむ日本の医療にとって不可欠だと考える。全人的医療を提供できる医師の存在は、医療との関わりが密接な高齢者にとって不可欠である。

ほら、これってさっきの福岡大の「家庭医」の解答例とかなり似てるでしょ?

小論文の鉄則、それは同じネタを使いまわすこと。一見全く違う課題に見えても、書き出しを変えるだけで同じネタを使いまわすことはできるんです。

知識やネタを増やすことも大事だけど、自分の関心のある内容をしっかり掘り下げて、いろんな角度から書けるようにできると、小論文は一気に書きやすくなっていくよ!

ちなみに、2つ目の解答例の中に「総合診療医」っていう言葉が出てきたので、以下簡単にふれておきます。実はこれ、医学部を目指している人にはぜひ知っておいてほしい内容やねん。日本の医療改革の目玉の1つでもあります。

総合診療医とは

要は特定の部位や疾患にとらわれることなく、患者さんの訴える症状を改善できるようにしましょうっていうお医者さんのこと。これってまさに「家庭医」に求められる能力じゃない?

たとえば「総合診療医」が「家庭医」として地域住民の診療にあたって、軽い症状の患者さんの処置をし、より高度な治療や検査が必要だと判断した患者さんを大学病院などに紹介するっていうシステムにすれば、大学病院の混雑も緩和できると思います。

この「総合診療」という分野を「眼科」や「皮膚科」のように一つの分野として確立しようとして、専門医制度を設ける動きや各大学病院にも総合診療科がおかれているよ!

もっと詳しく知りたい場合は…

以下のサイトを参考にしてみてください。

参考 総合診療医という選択総合診療医という選択

総合診療医として働く現役医師の方のお話はとっても参考になるし、FAQ(よくある質問)のコーナーには小論文にそのまま書けそうな総合診療医についての説明がたくさん載っているよ。

また次の本もとってもおススメ。面白いので、総合診療医に興味のある人はぜひ一度読んでみてください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です